PMTC・歯磨き指導PMTC・TOOTHBRASHING GUIDANCE

PMTCとはOVERVIEW

PMTCとは、プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略で、 歯磨きのプロ(P)が行う器具・機械(M)を使った歯(T)のクリーニング(C)です。 歯垢や歯石はもちろん、自分ではなかなかとれない茶シブやヤニ、苦手なところの磨き残しをきれいにするのが、PMTCという歯と歯ぐきのクリーニングです。

|虫歯・歯周病予防に|

むし歯菌や歯周病菌がすみついている歯垢は、表面がツルツルのところにはつきにくく、ザラザラしたところにくっつきます。細菌は目に見えないくらい小さいので、私たちが「充分きれいになったな」と感じる自己流の歯みがきをしても、細菌にとってはすみやすい場所がまだまだたくさん残っているのです。
こうした、歯の表面のザラザラや磨き残しの歯垢を特殊な専用の器械で取って、ツルツル、ピカピカにします。歯と歯ぐきの境目もきれいに洗い上げますから、歯周病菌が住みにくい環境になります。茶渋やタバコのヤニ、ワインの着色など、軽いものならある程度色が落ちることもあります。

|PMTCを受けるタイミング|

4~6ヶ月に1回、PMTCを受けて歯をきれいにして、次にクリーニングケアを受けるまでの間は、自宅で正しい歯みがきをしてその状態をできるだけキープしてください。 歯科医院は、歯が痛くなってからむし歯治療を受けたり、歯がグラグラになってから歯周病の治療を受ける場所ではなく、むし歯にならないように、歯周病にならないように通う場所になってほしいと願っています。

歯磨き指導TOOTHBRUSHING GUIDANCE

当院では定期検診のときに歯みがき指導をしています。 歯の磨き方も日進月歩で、20年前と今とでは、推奨されている磨き方がまったく違います。 あなたの今の磨き方が本当に正しいかどうか、一度確認してみてください。 歯科医院で定期検診を受けて、自宅で正しい歯みがきができれば、むし歯や歯周病になる可能性がかなり低くなります。

正しい歯磨きのやり方FLOW

    歯みがきの目的は、むし歯や歯周病の原因菌を落とすことです。 むし歯の原因菌は空気を好むため、歯の表面にくっつきます。ツルツルしたところにはくっつきにくいので、歯の表面のザラザラしたところや、むし歯治療をした詰め物やかぶせ物の段差のところ、歯と歯が重なっているところなどに固まってくっつきます(これを歯垢=プラークと言います)。
    一方、歯周病の原因菌は空気を嫌うため、空気の届きにくい歯と歯ぐきの境目に入り込み、より空気の届かない奥へ奥へと入っていきます。 こういった習性をもつむし歯菌や歯周病菌のかたまり、歯垢を落とすのが歯みがきの目的ですから、歯ブラシの選び方や磨き方にもポイントがあります。

  • STEP01

    歯ブラシのヘッドの大きさ

    歯ブラシのヘッド(歯ブラシの毛がついている先端の部分)は、大きなものよりも小型なものを選んでください。歯と歯が重なっているところや歯と歯ぐきの境目という、狭くて小さいところを磨くので、ヘッドは小さい方が細菌を落としやすいのです。

  • STEP02

    歯ブラシの毛の硬さ

    普通の硬さのナイロン毛が最適です。硬い毛は、ちょっと力を入れすぎてしまうと、歯や歯ぐきを傷つけることがありますし、細かいところまでていねいに磨きにくいので控えるようにしましょう。歯ぐきの炎症がある場合は、やわらかめの歯ブラシを使って、炎症が治まってきたら普通の硬さの歯ブラシに代えてください。

  • STEP03

    歯ブラシの握り方

    力を入れてしっかり歯ブラシを持ってしまうと、奥歯の奥まできれいに磨けません。また、強い力でゴシゴシと磨いてしまうと、毛先が広がって歯垢をとることができません。また、強く磨いて歯ぐきや歯の根を傷つけてしまうと、そこから歯周病にもなってしまうことがあります。歯ブラシは、軽く鉛筆を握るようにゆったりと優しく持ってください。

  • STEP04

    鏡を見ながら磨く

    鏡を見て、今自分がどの歯をどんな風に磨いているか、じっくり見ながら歯を磨きましょう。大きな口を開けて、自分の歯をしっかり見ながら歯を磨いてみてください。よく見ると、歯は平らな板ではなく、微妙なカーブがあったり、重なっているところがあったり、大きさが違ったりすることに気づくでしょう。前歯に比べて奥歯のこの辺りは磨きにくいなとか、唇が邪魔だなとか、そういった新しい感想をもつかもしれません。そういったところに、歯垢がたまりやすいのです。

  • STEP05

    小刻みに磨く

    ブラシを動かす距離は、5mmくらいの細かい動きで磨いてください。早く磨き上げようとして大きく動かすと、肝心の歯垢が取れていないので無駄に終わってしまいます。歯の表面の磨きにくいところや歯と歯ぐきの境目を重点的に、歯ブラシを細かく細かく動かして、歯垢を取り除くようにしましょう。